「A」マスコミが報道しなかったオウムの素顔

「A」 マスコミが報道しなかったオウムの素顔 (角川文庫)

「A」 マスコミが報道しなかったオウムの素顔 (角川文庫)

はてな年間100冊読書クラブ (10冊/100冊) 
早いもので、もう10冊目。今がちょうど仕事が忙しくない時期なので、読書するにはちょうどいいのです。

さて、内容ですが、森達也さんが作った映画「A」の近辺状況などを主に書かれています。
オウムという宗教団体を、憎悪としか見ないマスコミやわれわれの社会に警鐘を鳴らしています。オウム自体にも思考の停止があったから(極端に短絡すぎたり過剰すぎたり)ということも言われています。

自分の中で視点、というものが変わりました。
例えば、オウムで殺人をしたのは、オウムではなく、オウムという団体の中の一人だ。
もう少し例えをわかりやすくすると、東京都という日本人という地球人という集団の一人だ。
全ては肩書きでしかないのに、何故かその集団を全て憎むべきあるものと断定してしまう。恐ろしい事です。

北朝鮮イラクアメリカ・・・全ては一人の人間から社会が作られる。その一人ひとりは笑ったり、愛情を持ったり、人間として生きているのだ。そういう事を、「世界はもっと豊かだし、人はもっと優しい。」の中でも書かれてます。
全ては思考の停止。